ここでは、応募書類を郵送する場合の宛名書きについて説明します。
応募書類を持参する際は、封筒には何も書かなくて構いません。
持参について詳しくは履歴書持参のマナーを参照してください。
封筒の宛名は、応募先の会社の人が最初に目にする文字ですので、丁寧に、正確に書きましょう。
先に中身を入れてから宛名を記入すると中身の凹凸で文字がゆがんだり、中の書類に文字が写ったりしてしまうので、宛名は中身を入れずに記入しましょう。
また、角形2号のような大型の封筒を使う場合は、ボールペンで宛名を書くと貧相な印象になってしまうので、サインペンのような少し太めのペンを使用しましょう。
記入内容は省略しないで説明したように、会社名は正式な表現で記入します。
会社名は「(株)」「(有)」と省略せず、「株式会社」「有限会社」と正しく書きましょう。
また、「株式会社」が社名の前につくか後につくかにも注意しましょう。
宛先の住所は都道府県から記入し、番地の表記も「○-○-○」ではなく、「○丁目○番○号」とします。
封筒は縦書きですので、数字は漢数字を使用しましょう。
通常は一行で書きますが、住所が長い場合は、二行になっても構いません。
その場合は、切りのいいところで改行し、二行目は一字下げて書き始めます。
宛名は、募集要項に記載されている郵送先をしっかり確認し、会社名、部署名、個人名の順で正しく書きます。
宛先の住所と同じく、宛名も長くなる場合は二行に分けても構いません。
会社や、担当部署など団体に宛てるときは「御中」、担当者など個人に宛てるときは「様」を付けます。
「御中」は「その会社や部署に所属している誰か」に宛てるという意味なので、「御中」と「様」を混在させてはいけません。
個人名が不明な場合は、「採用ご担当者様」宛てにしても良いでしょう。
また、宛先が個人で、かつ役職がついている場合は、「役職」「名前」「様」の順で書きます。
「田中部長様」というように、役職に「様」をつけてはいけません。
受取人が複数いる場合は、連名の形で書きます。
具体的に、良い例(◎)と悪い例(×)を挙げて説明します。
例:採用担当者の個人名がわからない場合
◎ 株式会社○○ 御中
◎ 株式会社○○ 人事部 御中
◎ 株式会社○○ 人事部 採用ご担当者様
× 株式会社○○ 御中 人事部 御中
→「御中」は1回だけ使用する
× 株式会社○○ 人事部 御中 採用ご担当者様
→「御中」と「様」を混在させない
例:採用担当者の個人名がわかっている場合
◎ 株式会社○○ 人事部 △△様
◎ 株式会社○○ 人事部 部長 △△様
× 株式会社○○ 人事部 御中 △△様
→「御中」と「様」を混在させない
× 株式会社○○ 人事部 △△部長様
→役職に「様」を付けない
× 株式会社○○ 人事部 △△様 御中
→「御中」と「様」を混在させない
例:採用担当者が複数名の場合
◎ 株式会社○○ 人事部 △△様
□□様
× 株式会社○○ 人事部 △△・□□様
→一人ずつ敬称を付ける
例:会社名と個人名がわかっていて部署名がわからない場合
◎ 株式会社○○ 採用ご担当 △△様
× 株式会社○○ 御中 採用ご担当 △△様
→「御中」と「様」を混在させない
宛名書きで気を付けるポイントは、宛名が封筒の中心に来るように、全体のバランスを取ることです。
宛名は宛先の住所よりも大きめの文字で書きましょう。
また、大きな封筒に宛名を書く際は、文字が斜めに曲がりやすいので、書きたい位置の横に定規や紙を置いて目安にするなどして、まっすぐ書くように心がけましょう。
以上、『失礼のない宛名の書き方』でした。
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